ベリー☆ハニー

「高校卒業したら私、福祉の専門学校入るんだ」肩を並べながら歩く彼女が唐突に言った。「福祉?」「そう。福祉」こくんと頷く彼女を、まじまじと見つめる。「縁日をミドリノヒなんて言ってた君が?」「昔の話じゃん」一年前を昔というのなら、まあそういうことなんだろう。「なんだよぅ。何笑ってんの!」容赦なく彼女が僕の尻を蹴飛ばす。馬鹿にしたんじゃない。僕らの未来は成長というレールに乗って確かに突き進んでいると感じたのだ。頑張れ。僕は内心で呟いた。end