2006-02-05から1日間の記事一覧

銀の雨

腕の中で息子の体温が抜け落ちていくのが分かった。廃墟の一角にもたれかかりながら、私は声をしゃくりあげながら、ひたすら泣いた。雨が好きだった息子。レインコートを着てははしゃいでいた小さな背中や笑顔が脳裏をかすめては、胸が引きちぎれそうだった…